湘ゼミコラム

公立中高一貫校受検

公立中高一貫校合格への勉強方法|適性検査対策を学年別に完全解説

「子どもを公立中高一貫校に入れるには、今の勉強方法で大丈夫なのだろうか?」

「公立中高一貫校に合格する子どもは、どのような勉強をしているの?」

公立中高一貫校は、私立の中高一貫校ほど数が多くないこともあり、受検の情報も少なくて不安になりますよね。

結論をお伝えすると、子どもを公立中高一貫校へ合格させるためには、「適性検査」の傾向に合わせた勉強方法が必要です。

入学選抜は、適性検査、報告書(調査書)、作文、面接を組み合わせて総合的に判断されますが、特に適性検査や作文(適性検査の一部として課されることも多い)は日頃から適切に勉強し、高い水準を目指す必要があるためです。

▼公立中高一貫校の選抜の内容

※学校によって異なる場合があります。

適性検査では、小学校の教科書の範囲内で出題されるので、私立の中高一貫校のように発展的な問題は出題されません。

しかし、公立中高一貫校は、全国的に非常に高い倍率となっており、あなたのお子様は、その中で合格を勝ち取らなくてはなりません。

特に、首都圏では志願者が多く、学校によっては8〜9倍と、狭き門となっているのです。

また、適性検査では「思考力を重視した教科横断型」の問題が中心となり、記述式の問題も多いため、適切な対策を立てず、闇雲に勉強しただけでは、失敗してしまう可能性が高いと言えるでしょう。

こういったことから、適性検査の傾向に合わせて、日々適切な方法で勉強していくことの重要さがおわかりいただけるかと思います。

そこで、この記事では、次のことをお伝えします。

この記事でわかること
・公立中高一貫校に合格するための「適性検査」の傾向に合わせた勉強方法
・学年別の詳しい勉強方法
・公立中高一貫校に合格するために、押さえておくべき5つのポイント

この記事を読めば、公立中高一貫校へ合格するためには、どのような勉強方法が必要かわかります。

お子様の学年に合わせた勉強方法や、どのタイミングで何をしたらいいのかもわかるでしょう。

公立中高一貫校の受検の準備がスムーズに整い、お子様も自信を持って適性検査に臨めるはずです。

ぜひ最後までお読みください。

1. 公立中高一貫校に合格するには「適性検査」の傾向に合わせた勉強方法が必要

公立中高一貫校に合格するには「適性検査」の傾向に合わせた勉強方法が必要です。

私立の中高一貫校の入学試験と比較して、「思考力を重視した教科横断型」の問題が中心となり、さらに記述式の問題が多いためです。

この適性検査では、小学校で学習する範囲を超えた発展的な問題は出題されません。

ただ、小学校のテストなどでよく見る選択式の問題や、計算式の答えを書くような問題とは質が異なるため、しっかりと対策を打ちながら勉強していく必要があるのです。

また、公立中高一貫校は全国的に倍率が高いため、ライバルとのほんの少しの差が合否を分ける場合もあります

少しでもライバルと差をつけるためにも、適性検査により特化した勉強方法に取り組み、高い水準を目指す必要があるのです。

具体的に押さえておくべきポイントについても、続けて解説します。

2. 公立中高一貫校の適性検査に合わせた勉強方法3つのポイント

ここでは、公立中高一貫校の適性検査に合わせた勉強方法のポイントを、具体的に見ていきましょう。

適性検査では、算数や国語、理科、社会科などの知識を総合的に問われます。

教科横断的な問題が出題されることが多く、各教科の知識を組み合わせて解答する能力が求められます。

記述問題が多いため、問題解決能力や論理的思考力を養うことも必要です。

そのため、日頃から次のような勉強をすることが重要になります。

・小学校の教科書で勉強する範囲を漏らさず学習する
・読解力や表現力が身に付く勉強をする
・適性検査の傾向に合わせた勉強方法は学年に応じて取り組む

それぞれ解説していきましょう。

2-1. 小学校の教科書で勉強する範囲を漏らさず学習する

公立中高一貫校に合格するには、小学校の教科書で勉強する範囲を、漏らさず学習する必要があります。

適性検査では、小学校で学ぶ範囲を、教科を横断して万遍なく出題されるためです。

例えば、社会科の問題なら、資料を読み解く力だけではなく、資料を題材に計算力を見るような問題が出されます。

国語の問題以外でも、読解力や表現力を求める問題も多く、教科を超えた思考力や判断力が問われるのです。

私立の中高一貫校のような発展的な問題の出題はありませんが、苦手分野を作らず、すべての教科の学力を上げていくことが重要です。

2-2. 読解力や表現力が身に付く勉強をする

公立中高一貫校に合格するには、資料や文章の内容を理解し、自分の考えを表現するための対策が必要です。

出題される問題は長文が多く、そこから自分の意見を論理的に表現し、伝える(記述する)力が問われるためです。

例えば、東京都立両国高等学校・附属中学校の、令和4年度適性検査問題の出題の基本方針は次のようになっています。

東京都立両国高等学校・附属中学校の適性検査問題の出題の基本方針
(1) 文章を読み取り、読み取った内容をふまえて自分の考えをわかりやすく文章にまとめ、効果的に他者へ伝える力をみる。(2) 提示された課題を理解し、解決するための方策を考え実践する力をみる。(3) 今までに学習した内容を基にして、分析、考察し、表現する力をみる。(4) 身近な社会生活の中から課題を見出し、思考、判断する力や社会への関心の程度をみる。
出典:東京都立両国高等学校附属中学校令和4年度「適性検査問題の出題の基本方針

こちらの方針からも、「わかりやすく文章にまとめる力」、「効果的に他者に伝える力」、「分析、考察し、表現する力」が問われていることがわかりますね。

こうした能力を問うために、例えば、次のような記述問題が出題されます。

▼適性検査の出題例 

《地域の避難訓練に対する考えを書かせる問題》どのような人が「避難行動要支援者」に当たるか例を挙げ、その人が困ることや、どのような支援ができるかを考えて説明させる問題
《気象情報から天気を考えさせる問題》降水量や気温などの気象情報をもとに、特定の地点がどのような天気だったかを回答し、その理由も書かせる問題

さらに、学校にもよりますが、適性検査の中で作文を課されるケースも多く、採点配分も大きくなっています。

このような記述問題や作文のためのスキルは、一朝一夕でなんとかなるものではありません。

さまざまなジャンルの本を読ませたり、いろいろな体験をさせたりして、その感想を親子で言い合うなど、普段の生活から「アウトプット」の習慣を付けると良いでしょう。

2-3. 適性検査の傾向に合わせた勉強方法は学年に応じて取り組む

適性検査の傾向に合わせた勉強方法は、学年に応じてやっていきましょう。

基本的には、どの学年においても先述の通り、「小学校の教科書で勉強する範囲を漏らさず学習する」ことと、「読解力や表現力が身に付く勉強をする」ことが大切です。

ただ、そのための具体的な勉強方法は、お子様の学年によって違ってきます。

例えば、4年生のお子様が急に過去問に挑戦しても、問題に学習していない範囲が含まれていたり、記述問題に慣れていなかったりするため、解けない問題が多く自信ややる気を失いかねません。

逆に、6年生のお子様なら、実際の適性検査の問題や形式に慣れていくべき時期ですから、過去問を解くことは欠かせません。

このように、学年によって適切な勉強方法は異なるため、お子様に合わせた勉強方法に取り組むようにしましょう。

学年ごとのおすすめの勉強方法は、以下の通りです。

【学年ごとのおすすめの勉強方法】

学年適性検査対策
6年生・実際に過去問を解く・作文の過去問に積極的に取り組む・公立中高一貫校の模試を受ける
5年生・問題集を使って記述問題に慣れていく・記述をプロにみてもらう・文章を書く練習をしていく
3〜4年生・普段の生活の中で勉強する習慣を付ける・学校の勉強に加えてドリルや問題集などで基礎を固める・自分の意見をまとめる練習をする・簡単なニュースに触れさせて話し合う
1〜2年生・興味のある本を与えて読ませる・お出かけなどで知的好奇心を養う・学校の勉強に後れをとらせない

次の章からは、受検の時期が迫ってきている6年生から順番に、詳しい勉強方法を解説しています。

なお、お子様の学年におすすめの勉強方法から知りたい場合は、上の表の学年をクリックして詳細をご確認ください。

3. 【6年生の勉強方法】過去問や実践的な問題をたくさん解く

公立中高一貫校に合格するためのの、6年生の勉強方法を見ていきましょう。

6年生は、本格的な受検勉強がスタートします。5年生までに積み上げてきた勉強を土台として、適性検査対策の仕上げをする時期です。

自信を持って適性検査に臨むため、できるだけ多くの問題を解いていく必要があります。

ただ、とにかく勉強さえしていればいいというわけではありません。

適性検査は、総合的な学力が試されるため、知識や丸暗記だけでは、合格を掴むことは難しいのです。

適性検査に必要な「資料や文章の内容を理解し、自分の考えを表現するための対策」をするには、とにかくたくさんの問題を解いて、解答方法に慣れておくことも必要です。

そこで、6年生では、適性検査に向けた次のような勉強方法に取り組みましょう。

▼6年生で行うべき勉強方法

・実際に過去問を解く
・作文の過去問に積極的に取り組む
・公立中高一貫校の模試を受ける

それぞれ詳しく説明します。

3-1. 実際に過去問を解く

6年生では、実際に過去問を解いていきましょう。

過去問を解くことで、問題の傾向や難易度などを把握し、自分の学力を客観的に見ることができます。

小学校で学ぶ範囲を、教科を横断して万遍なく出題されるため、「今の勉強で足りているか」を見極め、この先の学習に活かすことも可能でしょう。

その他にも次のような理由があります。

▼過去問を解くべき理由

・問題の傾向がわかる
・難易度を把握できる
・問題と解答用紙の形式を確認できる
・今の実力で問題を解く力があるか把握できる
・問題を解く時間を把握できる
・本番を意識し、モチベーションを上げる

公立中高一貫校の中には、過去に適性検査で出題された問題を閲覧することができる学校もあります。

まずは、自分が希望する学校のホームページで確認すると良いでしょう。

また、「2024年度受検用 公立中高一貫校適性検査問題集 全国版」などの問題集では、全国の公立中高一貫校の問題が掲載されています。

市販の問題集には、解説のほか、模範解答も載っているので、解答の方法が参考になります。書店やネットで購入すると良いでしょう。

力が身に付く効率的な過去問の解き方
ただ漫然と過去問を解いても、力をつけることはできません。
過去問を徹底的に利用して、苦手箇所を克服し、力の底上げをしましょう。※あらかじめ、解答用紙を2枚ほどコピーしておくと、何度もチャレンジできるのでおすすめです。
過去問の解き方
1:制限時間内で一度解いてみる(時間を計測する)
2:解答を見ながら採点する
3:間違えた問題の「解説」を読みこむ
4:《重要》間違えた問題の解き直しをする
5:数日後、間違えた問題をもう一度解く(学習内容を定着させる)
6:しばらくたってから、過去問をもう一度最初から解く(時間を計測し、前回よりも早く解けているか確認する)

3-2. 作文の過去問に積極的に取り組む

6年生からは、公立中高一貫校の作文の過去問題を積極的にやっていきましょう。

作文は、適性検査全体の点数の中でも大きな割合であることが多く、中には適性検査Ⅰが200満点中75点(約3.8割)を占める学校もあるほど重要です。

これまでの学年で培ってきた「自分の意見を論理的に表現し、伝える(記述する)力」が試されます。

ただし、作文が出題されない場合もあるので、まずは志望する公立中高一貫校の「入学者募集要項」や、過去問題などで確認するようにしましょう。

出題の方法は、学校や年度によっても異なる場合があるため、いろいろな作文問題に触れて練習すると良いでしょう。

作文の出題例
作文の出題方法は、大きく2つにわかれます。
《文章を先に読ませてから、その内容について自分の考えを書く問題例》先に「ある発明」に関する文章を読ませたあと、発明が実現した世界がどのように変化するかを考え、その理由を説明させる問題。
《最初から与えられたキーワードについて、自分の考えを書く問題例》環境を守るためのルールを考え、その理由を問う問題。条件として、実際の体験や見聞きしたことを、例に挙げて書かせる。

作文は、ただ字数いっぱいに書けば良いというわけではありません。

採点の要件は細かく設定されており、求められていることがきちんと含まれているかが問われます。

しかし、作文を書く基礎ができていないと、得点に必要な「求められていること」をきちんと書くのは難しいものです

本番で得点につながる作文を書けるように、普段から下記のポイントを意識して練習を徹底しましょう。

▼作文作成のポイント

・問題文をしっかりと読み、指示通りに書く
・序論(主張)、本論(理由、具体例)、結論を意識する
・主張や意見はハッキリと書き、具体例や理由、根拠などを説明する
・簡潔でわかりやすい文章にする・作文作成のルールを確認し直す(会話文の書き方や改行のルールなど)

作成した作文は、本人では客観的に添削することはできません。

評価の基準が複雑で、チェックするポイントが多いため、塾や通信教育の作文コースを利用するなどして、プロに見てもらいましょう。

最近ではチャットアプリなどを利用した添削塾もあります。

どうしても塾や通信教育で見てもらえない場合は、作文作成のポイントを参考に、親御様が添削しましょう。

客観的に添削してもらい、その内容を踏まえてもう一度同じテーマで書き直すことが作文上達への第一歩となります。

3-3. 公立中高一貫校の模試を受ける

積極的に公立中高一貫校の模試を受けましょう。

自分の実力を知るのはもちろん、試験慣れをして、本番の緊張を和らげる効果もあるためです。

ただし、公立中高一貫校の模試は、規模もさまざまで、それぞれの塾が独自に開催している場合もあります。

規模が小さい模試だと、比較対象が少ないため、合否判定の信頼度が低いと言えるでしょう。

できるだけ、受ける人数が多い模試を選択することをおすすめします。

なお、インターネットを利用して自宅で受けられる模試もあります。試験会場が遠い場合や、慣れた環境で「力試し」として利用するのも良いでしょう。

公立中高一貫校模試の例
日本教材出版主催【公立中高一貫校適性検査対策模試】首都圏模試センター主催【公立中高一貫校模試】
この他にも、地方ごとに実施される模試もあるので、インターネットで「公立中高一貫校 模試」と検索してみてください。

4. 【5年生の勉強方法】適性検査の内容や形式に慣れていく

5年生では、6年生で本格的な受検勉強を始めるための、土台作りを始めましょう。

公立中高一貫校の適性検査は、算数・国語・理科・社会などの基礎学力がしっかりと身に付いていないと、解くことができません。

適性検査では、教科を横断して万遍なく出題されるため、各教科で上位をキープできるような学習をしましょう。

また、適性検査の記述問題に慣れる準備も必要です。

この時点から、適性検査に向けて準備を始めることで、受検に対する心構えやモチベーションを徐々に高めることができるでしょう。

次のような勉強をしておくと、スムーズに6年生からの受検勉強へと移行することができます。

5年生で行うべき勉強方法

・問題集を使って記述問題に慣れていく
・記述をプロにみてもらう
・文章を書く練習をしていく

それぞれ見ていきましょう。

4-1. 問題集を使って記述問題に慣れていく

問題集を使って、記述問題に慣れていきましょう。

公立中高一貫校の適性検査では、理科や社会の問題であっても、記述問題が多く出題されるためです。

答え自体はわかっていても、限られた文字数でうまくまとめるのは難しく、6年生になって急にできるものではありません。

5年生のうちから、記述問題を解く「コツ」を意識してさまざまな問題に取り組んでいきましょう。

記述問題を解くコツ
文字数の制限を意識する・「〇〇字以内」の場合は、9割以上を目標に書く(50文字指定なら、45文字以上)
問題文をよく読み、的確な表現で解答する・「なぜですか」→「〇〇だから」「〇〇なため」と解答する・「どういうことですか」→「〇〇ということ」と解答する
主語と述語をあわせるNG例:「ぼくの好きな科目は算数が得意です。」正解例:「ぼくの好きな科目は算数です。」または「ぼくは算数が得意です。」
NG例:「今日の天気は雪が降っています。」正解例:「今日の天気は雪です。」または「今日は雪が降っています。」
一文を長く書こうとしない・辻褄が合わなり、読みにくくなることを防ぐため

参考書や問題集の模範解答を見て、どのように書けばいいかを把握しておくことをおすすめします。 

4-2. 記述をプロに見てもらう

記述問題は、できるだけ塾の講師や家庭教師などのプロに見てもらいましょう。

解答をうまく書くコツなどをわかりやすく解説してくれるからです。

このことで、子どもの記述問題への対応力が早く身に付きやすくなります。

もちろん、親御様が問題の解説などを参考にして、記述問題を指導することもできるかもしれません。

しかし、難易度が上がってくると、間違いの指摘はできても、実際にうまく書けるように指導するのは困難になります。

穴埋め問題とは異なり、記述問題の採点は複雑です。

特に、国語の記述問題では、次のような確認作業が必要となります。

・記述の内容が、問いに対応しているか確認する
・文字数を確認する(文字数制限や、文字数が少なすぎないかなど)
・キーワードが含まれているか確認する
・文末ミスや誤字脱字をチェックする
・句読点などのミスを確認する

問題が難しくなると、親御様の負担も大きくなるため、プロに見てもらうことをおすすめします。

4-3. 文章を書く練習をしていく

公立中高一貫校に合格するには、5年生のうちに、文章を書く練習をしておきましょう。

適性検査は、作文の配点比率が、2割から3割を占めるケースもあり、確実に文章力を身に付けておきたいところです。また、記述問題でも、文章を書くスキルが必要です。

とはいえ、作文や文章を書くことに苦手意識を持っているお子様は多いものです。

5年生から、いきなり本格的に作文の練習を始めると、モチベーションが下がり、作文が嫌いになる可能性もあります。

コツさえわかればすぐに上達するわけではないので、日頃からこまめに練習をすることが大切でしょう。

5年生からの文章を書く練習方法
自分の意見を短い文章にまとめてみる・ノートやメモ帳などを用意して、体験したことの感想などを書き留める・ニュースなどを見て、家族で話し合ったことをまとめて文章にする
日記を毎日書く・毎日の出来事や感じたことを日記に書く習慣を付ける
※短くても良いので、続けることで表現力を向上させる
読書感想文を書く・コンクールなどに応募することを目標に読書感想文を書く
※「読書感想文全国コンクール」や「青少年読書感想文全国コンクール」など、さまざまなコンクールがあるので、夏休みなどに挑戦する

ただし、行き過ぎた指導をすると、子どもが息苦しくなってしまいます。

日常生活の延長程度に、取り入れるようにしましょう。

5. 【3,4年生の勉強方法】勉強に自主的に取り組む習慣を付ける

3,4年生では、勉強を自分でやっていく習慣を身に付けるようにしましょう。

この時点で勉強の習慣を付けておかないと、受検に向けた勉強が苦しくなっていまします。

そのため、平日はいつもの勉強・宿題にプラスして1時間程度、基礎を固めるための勉強をする習慣を付けましょう。

3,4年生の学習は、先の5,6年生で学習することの基礎となるため、かなり重要です。

学習の範囲が一気に増えるので、1,2年生の時よりも、しっかりと学習させる必要もあります。

まだまだ親御様のサポートは必要ですが、そろそろ主体的に勉強をする力を養いましょう。

▼3,4年生で行うべき勉強方法

・普段の生活の中で勉強する習慣を付ける
・学校の勉強に加えてドリルや問題集などで基礎を固める
・自分の意見をまとめる練習をする
・簡単なニュースに触れさせて話し合う

それぞれ解説していきましょう。

5-1. 普段の生活の中で勉強する習慣を付ける

高学年で本格的に勉強がスタートする前に、普段の生活の中で勉強する習慣を付けておきましょう。

5,6年生になって、急に受検対策を始めても、勉強習慣がないと、こなすだけで精一杯になってしまうためです。

1日の中で、決まった時間帯に勉強時間を確保し、習慣化するようにします。

学校から帰ったばかりの時間帯は、習い事や遊びの約束などで、決まった時間を取ることが難しいため、夕食後に1時間程度の勉強時間を取りましょう。

▼3,4年生のスケジュールの例

また、健康な身体で受検を乗り切るためにも、早寝早起きの習慣が付く「早朝学習」もおすすめです。

▼朝のスケジュール例

起床後に、15分程度、漢字や計算のドリルに取り組むことで脳が活性化され、その後の授業の学習効果も上げることができます。

このように、3,4年生のうちから少しずつ勉強の習慣を付けておきましょう。高学年になって、スムーズに受検勉強ができるようになります。

5-2. 学校の勉強に加えてドリルや問題集などで基礎を固める

3,4年生では、学校の勉強に加え、ドリルや問題集などで基礎を固めましょう。

適性検査では、分析、考察し、表現する力が問われますが、それには基礎的な学力が必要です。

また、3年生になると、理科や社会などが本格的に始まり、学習範囲が一気に増えます。

この時期に不得意分野ができてしまうと、高学年ではさらに難しくなるため、取り戻すのは大変です。

例えば、4年生の理科で学ぶ「空気と水の性質」は、5年生の「物の溶け方」、6年生の「水溶液の性質」へとつながるため、完全に理解しておくことが欠かせません。

そのため、授業の予習復習はもちろん、苦手分野の克服は必ず行ってください。

日頃から、次のような学習を行うと良いでしょう。

3,4年生の基礎を固める毎日の学習
全科目共通・授業の予習、復習は必ず行う(最低でも、教科書を読む)・苦手な教科は何度も教科書を読み、問題集を解いて習得する
国語・教科書を音読する・教科書の漢字を練習する・漢字ドリルを何度も繰り返し行う・問題集を解く
算数・教科書の問題を解く・計算ドリルを何度も繰り返し行う・問題集を解く
理科・教科書を読む・学習した内容を図鑑などで調べてみる・問題集を解く
社会・教科書を読む・学習した内容を地図帳や資料集などで確認する・問題集を解く

3,4年生の基礎を固めることで、より難しくなる高学年での勉強も、素早く理解できるようになるでしょう。

5-3. 自分の意見をまとめる練習をする

3,4年生では、作文や記述問題対策として、自分の意見をまとめる練習を始めましょう。

適性検査で出題される記述問題や作文に必要なスキルですが、すぐに身に付くものではありません。

とはいえ、この時期に無理やり本格的な作文をたくさん書かせると、作文を嫌いになる可能性もあります。

そのため、日頃から少しずつ練習を行います。

例えば、本を読ませたり、何か体験をさせたら、「どう思った?」と、さりげなく意見を聞くようにしましょう。

単純に「楽しかった」と答えたら、「何が楽しかったの?」「どうしてそう思った?」など、思考を促すような質問をします。

他にも、次のようなことをおすすめします。

・普段から、家族とさまざまな事柄について話し合う
・本や新聞、ニュースなどから幅広い知識を得て、ノートにまとめてみる
・日記を書く(1日の出来事や、どう感じたかを書く)

適性検査では、与えられたキーワードについて、自分の意見を書いたり、その理由を説明したりする問題が多く出題されます。

キーワードはさまざまな分野から出題されるため、普段から本を読んだり、ニュースを見たりして、知識を増やしておきましょう。

5-4. 簡単なニュースに触れさせて話し合う

3,4年生になったら、簡単なニュースに触れさせましょう。

適性検査では、時事問題などをテーマにした問題が多く出されるためです。

このような問題は、普段から社会的なテーマに触れ、自分で考えてアウトプットするような習慣がないと、対応するのが難しいでしょう。

家族でニュースについて話し合うことで、自分の考えを表現する練習にもなります。

新聞など大人向けのメディアがまだ難しい場合は、次のようなニュースコンテンツがおすすめです。

3,4年生におすすめのニュースコンテンツ
朝日小学生新聞・小学生のための歴史ある新聞で、毎日届く・すべての漢字にルビがついているので、3年生でも読みやすい・イラストや図解が多く、ニュースに興味を持てる
NHK for School・NHKの教育向けコンテンツで、ニュースや教育番組がある・わかりやすく編集されている・動画形式なので視覚的に理解しやすい
たのしくまなび隊・文部科学省が運営する子ども向けポータルサイト・ニュースコーナーがあり、時事問題を解説している・安全性が高く、保護者様も安心して見せられる
キッズウェブ・子どもが楽しく日本のことを理解できるコンテンツ・政治・経済・科学など幅広い分野を扱っている・パズルやクイズ形式のコンテンツもあり、楽しみながら学べる

これらのコンテンツは、子どもの興味を引き付けるような工夫がされています。楽しみながらニュースに触れることができるでしょう。

ニュースを見た後には、話し合いの時間を設けることをおすすめします。

6.【1,2年生の勉強方法】勉強への興味や好奇心を育てる

1,2年生は、勉強への興味や好奇心を育てることを意識しましょう。

この時期に学ぶことは、これから学ぶすべての勉強の基礎となります。

のびのびと育てながらも、知的好奇心を刺激することで、勉強することが楽しいと感じてもらうことが大切です。

無理に勉強をさせるよりは、次のようなことで、勉強への興味を育てましょう。

▼1,2年生で行うべき勉強方法

・興味のある本を与えて読ませる
・お出かけなどで知的好奇心を養う
・学校の勉強に後れをとらせない

それぞれ解説していきましょう。

6-1. 興味のある本を与えて読ませる

1,2年生では、とにかく興味のある本を与えて読ませることを心がけましょう。

小さい頃から興味のある本を読むことで、読書が楽しいと感じられるようになります。

楽しい世界に浸りながら想像力を養い、記述問題に必要な、読解力や思考力を育てることが可能です。

実際に、平成21年に静岡大学が、約114万人の小学生に対して実施した「読書活動と学力・学習状況の関係に関する調査研究」では、学力の高い児童は、読書の習慣があるという結果になっています。

1,2年生の頃から、読書習慣を付けておくことで、公立中高一貫校の受検に有利な学力が身に付けやすくなると言えるでしょう。

ただ、親御様が「これを読みなさい」と強制すると、読書がつまらないものになりかねません。

1,2年生から読書を好きになるには、次のことを参考にしてください。

▼子どもを読書好きにさせるコツ

・毎日決まった時間に読書タイムを作る
・親子で一緒に読書をする
・親御様が積極的に読書をしている姿を見せる
・寝る前に読み聞かせをする
・子どもが興味を持つ本を選ぶ、または選ばせる
・定期的に図書館や本屋に行って、新しい本を選ぶ楽しさを経験させる
・車に乗っている時はオーディオブックなどを活用する

普段の生活に取り入れて、無理なくお子様の学力を育てましょう。

6-2. お出かけなどで知的好奇心を養う

お出かけの際は、博物館や企業の工場見学などを選んで、知的好奇心を養いましょう

このような経験は、すぐに知識となるわけではありません。しかし、この時点で触れておくことで、3,4年生の理科や社会などを学ぶ土台となります。

「これ博物館で見たことある!」というだけで、教科や単元を好きになるきっかけになるかもしれません。

本などで知っていたものや情報でも、直接触れることで五感が刺激され、好奇心や探究心が養われます。

遊びの延長になるので、興味のアンテナが増えて、楽しく学ぶことができるでしょう。

日本最大のお出かけ情報コンテンツ「いこーよ」では、全国の博物館や科学館、工場見学などを検索できるので、活用してみてください。

また、旅行に出かけるなら、旅行先をお子様と一緒に地図やガイドブックなどで調べたり、「農泊(農村や漁村に宿泊し、地域資源を利用した食事・体験等を楽しむ滞在型旅行) 」を利用するのもおすすめです。

自宅でもおもちゃで知的好奇心を養える
お出かけが難しい時は、自宅でもおもちゃを使って知的好奇心を養うことが可能です。以下のようなおもちゃを使い、親子で一緒に遊ぶことで、自然に知識や思考力が身に付きます。
いろはかるた・言葉の習得とともに、ことわざを楽しく学べる
パズル・規則性を見つけ出し、論理的思考力が身に付く・注意力・集中力・粘り強さが養われる
立体パズル・三次元的な空間把握力が身に付く・手先を動かすことで頭の体操になる

6-3. 学校の勉強に後れをとらせない

1,2年生で、学校の勉強に後れをとらせないことは重要です。

この時期の学習は、読み書きや計算などの基礎となります。

その後の学習や生活に大きな影響を与えるため、しっかり習得することが大切です。

また、この時点で周りに後れをとってしまうと、授業が楽しくなくなります。

結果として、自信が低下したり、「登校したくない」と感じてしまう恐れもあります。

「ちょっと苦手かも」という教科が出てきた場合は、次のような方法で早めに対策を打ちましょう。

・教科書を音読させる
・宿題を親御様が横で見てあげる(わからないところにすぐ気付いて教えられる)
・テストで間違えた問題を再度解かせる
・テストで間違えた問題と似たような別の問題を出す(数字や言葉を変えてみる)

また、些細なことでもできたことを褒めて、成功体験を重ね、達成感や自信を持たせると、勉強に積極的な姿勢が身に付きやすくなります。

7. 公立中高一貫校合格のために押さえておくべき5つのポイント

これまでの解説で、適性検査に対する勉強方法について、学年に応じて何をするべきかおわかりになったのではないでしょうか。

公立中高一貫校では、私立の中高一貫校のような発展的な問題は出題されません。そのため、授業や教科書でしっかりと学習することで、ある程度の点数は取れるでしょう。

とはいえ、人気校となると競争率が5倍以上になる場合もあり、合格することは簡単ではないと言えます。

他の受検生との差をつけて、少しでも有利にするために、適性検査対策にプラスして押さえておくべきことがあります。

▼公立中高一貫校合格のために押さえておくべき5つのポイント

・学年ごとに少しずつ勉強時間を増やしていく
・面接対策を親子で行っておく
・5年生から報告書(調査書)を意識して学校生活を送らせる
・勉強しやすい環境を作ってあげる・子どもの状況や学年に応じてプロを頼る

これらの項目について、それぞれ説明していきましょう。

7-1. 学年ごとに少しずつ勉強時間を増やしていく

公立中高一貫校の合格を目指すなら、勉強時間は学年ごとに少しずつ増やしていきましょう。

▼学年別おすすめ勉強時間

平日休日
6年生2時間程度・予習復習を中心に問題集などで力をつける勉強5時間程度・適性検査を踏まえた勉強
5年生1〜2時間程度・授業の予習復習を中心に勉強2〜3時間程度・学校の成績をしっかりと維持する勉強
3,4年生30分〜1時間程度・宿題+ドリルなどを中心に勉強1〜2時間程度・苦手教科を作らない勉強
1,2年生

公立中高一貫校の受検では、私立の場合とは違い、小学校で習う範囲を超えて勉強する必要はありません。

そのため、4年生までは、長時間勉強をするというよりは、短時間でも教科書の範囲内で各教科を的確に押さえておくこととが大切です。

5年生では、休日の勉強時間を増やして、学校での成績を上位にキープできるよう、しっかりと学習しましょう。

6年生になったら、勉強自体も難しくなるので、平日は予習復習を中心に、2時間程度は学習します。

休日は5時間程度は確保して、実際に適性問題を解いていきます。間違えた問題の解き直しを必ず行い、苦手分野の克服と、作文対策などを行いましょう。

▼6年生の休日の勉強スケジュール例(合計5時間)

ただし、子どもが続けて5時間勉強するのは、集中力が保てず、疲れてしまいます。

朝・昼に分けて学習する、1時間に1度は休憩を入れるなど、お子様の様子を見ながら取り組ませましょう

7-2. 面接対策を親子で行っておく

公立中高一貫校では、適性検査と並んで、面接も重要視されています。面接対策にも、親子で取り組んでいきましょう。

学校にもよりますが、面接の形式は、次の2つに分けられます。

志望する学校の面接がどのような形式か、志望校の「入学者募集要項」などで、必ずチェックしておきましょう。

・個人面接一対一で行われ、受検生の個性や受け答えなどが評価される
・グループ面接複数の受検生が一緒に面接を受け、協調性やコミュニケーション能力が評価される

面接は大変緊張するため、対策をしないで臨むと、自分の能力を十分に発揮することができません。

また、質問内容も、その時々によって異なるため、臨機応変な受け答えの練習も必要です。

次のようなポイントをしっかりと押さえ、家で何度も練習を行いましょう。

▼面接で評価される内容と質問の内容

基本的なマナーを身に付ける入室する時の態度、挨拶の仕方、椅子に座るタイミング、他の人の発言を聞く態度などをチェック。
大きく声が出るよう練習をする元気よく受け答えするのは好印象。緊張すると小さくなるので、大きく出す練習をする。
よくされる質問について考えておく・自己紹介自分のことをうまく紹介し、好印象を与える内容であるかをチェック。
・学校生活に関する質問学校生活や好きな科目、得意な教科、部活動などを答えられるようにしておく。
・志望動機どうして志望したのか、どのようなことが魅力に感じたかを言葉にしておく。
・家族に関する質問家族構成や、きょうだい、親御様との関係について言葉にできるようにしておく。
・将来の夢将来どうなりたいのか、自分の夢などを明確にしておく。

7-3. 5年生からは報告書(調査書)を意識して学校生活を送らせる

5年生からは、報告書を意識した学校生活を送りましょう。

公立中高一貫校の選抜では、報告書(調査書)も大きな選抜基準となります。

報告書とは、教科ごとの学習状況や、生活態度、出欠記録、課外活動の実績などがまとめられている書類で、出願時に提出しなければなりません。

志望する学校にもよりますが、5年生と6年生の2学年分が必要となる場合が多く、中には4年生から必要な学校もあります。

報告書に記載される内容の例
・児童の基本情報(氏名や住所)
・教科ごとの学習状況(算数、国語、理科、社会以外の教科も含まれる場合が多い)
・出欠の状況・総合的な学校での活動の様子・生活態度(友人関係、授業態度など)
・学級や児童会などの活動の記録
・学校行事での活動状況
・クラブ活動や学校外での活動実績など

このように、報告書は「学校での成績が良い」という表面的なものではなく、普段の本人の姿勢や、取り組みが見られます。

日頃の生活態度なども記載されるため、受検間近になって慌てても遅いかもしれません。

遅くとも5年生からは、報告書を意識した学校生活を送りましょう。

報告書(調査書)の評価を上げるには
テスト:しっかりと勉強して確実に点数を取る
宿題や作品などの提出物:丁寧に仕上げて必ず期限を守る
授業中:先生の話に集中し、積極的に手を上げたり、しっかりと意見を言う
ノート:しっかりと綺麗に取る
5教科以外にも意欲的に取り組む
運動会などのイベントに積極的に取り組む
児童会や部活動に参加する
実用英語技能検定(英検)や日本漢字能力検定(漢検)などに挑戦する
など

児童会に参加したり、部活動がある学校なら部長などに立候補したりすることもおすすめします。

また、学校外の活動の受賞歴なども書いてもらえるので、検定に挑戦してもいいでしょう。

検定の級によっては内申点に加点されたり、漢検2級以上で「特別枠」の受検資格が得られる学校もあります。

なお、検定などが評価されるかどうかは、学校ごとに異なります。

志望する公立中高一貫校の入学者募集要項で確認するか、説明会やオープンスクールなどに参加して確認してください。

7-4. 勉強しやすい環境を作ってあげる

お子様が勉強に取り組む際は、勉強をしやすい環境を作ってあげましょう。

いざ勉強しようと思った時に、すぐに取り掛かれる環境がなければ、モチベーションが下がってしまいます。

子ども部屋などに専用の学習スペースを作り、学習に対する意識を高めましょう。

テレビやゲーム機などが目に入ると、集中力が落ちる可能性があるので、近くに置かないようにします。

また、集中力を継続するためにも、次のような工夫は必要です。

▼集中できる学習スペース作りのポイント

・机の上は必要な物だけを置き、余計なものは置かない
・受検専用の収納スペースを用意し、問題集や参考書をまとめておく
・目に優しい照明に変える(学習用デスクライトなど)
・長時間座っても疲れない椅子を用意する
・部屋の換気を定期的に行う(空気を入れ替えてリフレッシュするため)

また、勉強部屋ではなく、あえてリビングやダイニングで勉強する「リビング学習」もおすすめです。

リビング学習がおすすめの理由

今話題のリビング学習は、ソフトな緊張感を保てるため人気となっています。
家族が集まるリビングで学習する方法ですが、次のようなメリットがあります。

・勉強に取り掛かるまでのハードルが低くなる
・家族の存在を近くに感じるため、適度な緊張感が保てる(さぼりにくい)
・生活音などが逆に集中力を上げる
・わからない事をすぐに質問できる
・子ども部屋の孤独を感じにくい
・子どもの学習状況を把握しやすい

受検の直前期は家族も協力して、テレビをつけない、話し声は小さくするなどの気配りは、必要となるでしょう。
また、親御様が度々口を出したり、「見張っている」印象を与えてしまうと、子どものやる気を失う可能性があるので注意が必要です。

※リビング学習は、勉強する時に生活音が気になるお子様には向いていません。お子様の性格も考慮して、取り入れるかどうか判断しましょう。

7-5. 子どもの状況や学年に応じてプロを頼る

公立中高一貫校の受検では、出題範囲が教科書内なので、塾を利用せず自力で勉強させたい方も多いかもしれません。

その場合でも、子どもの状況や学年に応じてプロを頼ることも検討しましょう。

親御様では指導しきれない分野を、効果的に学習できるからです。

特に、5,6年生になると、記述問題などの指導は難しいため、プロに任せることで、親御様の負担は軽減します。

余裕ができるため、子どものサポートに専念することもできるでしょう。

その他にも、次のようなメリットがあります。

▼プロに頼るメリット

・試験までの学習計画を立ててくれる
・試験の傾向や頻出問題を教えてくれる
・専門的な受検対策ができる
・勉強が効率的になるので、規則正しい生活を送りやすい
・親御様の精神的、時間的負担が軽減する

ただし、利用する塾や家庭教師によっては、公立中高一貫校を目指すお子様の指導経験が少ない可能性もあります。

公立中高一貫校に特化した対策が可能かどうかは、必ず確認しましょう。

▼公立中高一貫校の対策を依頼できるプロの例

特徴
・同じ目標に向かう仲間と一緒に学ぶことでモチベーションが上がる・競争心が芽生え、向上心につながる・定期的なテストで実力を常に把握できる・受検に向けた学習スケジュールを立ててくれる・志望校の最新情報を入手できる
通信教育・自宅で専門的なサポートを受けることができる・受検用の専門的な教材がある・弱点を把握し、補うための教材を利用できる・解説動画が用意されている場合もある
eラーニング・スマートフォンやタブレットで学習できる・著名な講師の授業を視聴できる場合がある・動画でわかりやすく説明してくれる
家庭教師・料金は高いが、個々の学習状況に合わせてくれる・オンライン家庭教師なら、著名な講師の授業が受けられる場合がある

8. 自力で受検勉強をするのが難しい場合は塾がおすすめ

7. 公立中高一貫校合格のために押さえておくべき5つのポイント」では、自宅での学習にプラスして押さえておくべきポイントの一つに、子どもの状況や学年に応じてプロに頼ることをお伝えしました。

親御様が指導しきれない分野などを、効果的に学習できるためです。

特に、以下のように自宅ではなかなか勉強に集中できないお子様の場合は、塾の利用をおすすめします。

・自宅ではだらだらしてしまい、勉強の習慣が付かない
・親御様が忙しく、勉強を見る時間がない
・お子様が反抗期で親御様の言う事を聞かない
・自宅ではお子様のモチベーションが維持できない

このような場合でも、塾の定期的な授業スケジュールによって、お子様が自然と勉強のリズムを作ることができます。

ご家庭ではだらだらしてしまうような場合でも、塾の規律ある環境で学習の習慣が付くでしょう。

さらに、公立中高一貫校の専用コースがある場合、試験の傾向や対策に精通した講師からの指導が受けられます。

その他にも、次のようなメリットがあります。

▼塾を利用するメリット

・学習習慣が付く・テスト慣れできる
・自由に使える学習室など、集中できる環境がある
・教えるのが難しい記述問題を的確に指導してくれる
・適性検査の対策に適した教材がある
・同じ目標に向かう仲間と一緒に学ぶことでモチベーションが上がる
・良い意味での競争意識が芽生える

こうしたメリットがあるため、自宅で集中しづらいお子様でも、適性検査に特化した勉強に取り組みやすくなるのです。

9. 公立中高一貫校への合格を目指すなら湘南ゼミナールがおすすめ

神奈川県を中心とした、首都圏の公立中高一貫校に合格したいなら、湘南ゼミナールがおすすめです。

湘南ゼミナールでは、難易度や倍率の高い公立中高一貫校への徹底した対策で、お子様を合格へと導きます。

低学年の段階から学習への興味や関心を高め、継続して学習できる習慣を身に付けることも可能です。

公立中高一貫校の受検対策に湘南ゼミナールをおすすめする理由は、次の2つです。

・「公立中高一貫校 受検対策」のカリキュラムで適性検査に特化した対策が可能
・豊富なノウハウと指導実績で公立中高一貫校の合格実績が多数

それぞれ詳しく説明していきましょう。

9-1.「公立中高一貫校 受検対策」のカリキュラムで適性検査に特化した対策が可能

湘南ゼミナールには「公立中高一貫校 受検対策」の独自のカリキュラムがあります。

湘南ゼミナールの公立中高一貫コースの授業では、適性検査を解くために必要となる「思考していく過程」や「思考しながらの作業」を訓練します。

これにより、適性検査で問われる思考力や読解力、表現する力が養われるのです。

また、デイリースケジュール(自己管理ツール)を通じて、子どもの自己管理能力も丁寧に育成しています。

このような、自ら学ぶ姿勢や、思考する力が身に付く指導により、適性検査ならではの難しさを乗り越えられるように導きます。

9-2. 豊富なノウハウと指導実績で公立中高一貫校の合格実績が多数

湘南ゼミナールでは、毎年多数の公立中高一貫校の合格者を輩出しています。

特に、サイフロ附属中は8年連続全塾No.1(2024年自社調べ)となっており、高い合格率を誇ります。

さらに、南附中をはじめ、相模原中等・平塚中等・川崎附中への合格実績も豊富です。

こうした指導実績はノウハウとして蓄積され、これから合格を目指す生徒さんへと還元されます。

「公立中高一貫校に絶対に合格させたい」という方は、ぜひ無料体験から始めてみませんか。

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10. まとめ

いかがでしたでしょうか。

公立中高一貫校への勉強法が、おわかりになったのではないでしょうか。

ここで、記事の内容をまとめてみましょう。

◯公立中高一貫校に合格するには「適性検査」の傾向に合わせた勉強方法が必要

適性検査では、「思考力を重視した教科横断型」の問題が中心となり、さらに記述式の問題が多くなります。この特徴に合わせた勉強方法が必要です。

◯公立中高一貫校の適性検査に合わせた勉強方法のポイント

・小学校の教科書で勉強する範囲を漏らさず学習する
・読解力や表現力を身に付ける勉強をする
・適性検査の傾向に合わせた勉強方法は学年に応じて取り組む

◯学年ごとのおすすめ勉強方法

学年適性検査対策
6年生・実際に過去問を解く・作文の過去問に積極的に取り組む・公立中高一貫校の模試を受ける
5年生・問題集を使って記述問題に慣れていく・記述をプロにみてもらう・文章を書く練習をしていく
3〜4年生・普段の生活の中で勉強する習慣を付ける・学校の勉強に加えてドリルや問題集などで基礎を固める・自分の意見をまとめる練習をする・簡単なニュースに触れさせて話し合う
1〜2年生・興味のある本を与えて読ませる・お出かけ

◯公立中高一貫校合格のために押さえておくべき5つのポイント

・学年ごとに少しずつ勉強時間を増やしていく
・面接対策を親子で行っておく
・5年生から報告書(調査書)を意識して学校生活を送らせる
・勉強しやすい環境を作ってあげる
・子どもの状況や学年に応じてプロを頼る

この記事を参考にして、あなたのお子様が公立中高一貫校にスムーズに合格し、充実した学生生活を送られることを願っています。