湘ゼミコラム

高校受験・入試

【完全ガイド】埼玉県公立高校入試の日程・流れ・注意点まで

「埼玉県の公立高校を受験したいが、事前に知っておくべき情報ってある?」

「子どもが来年埼玉県の公立高校を受験する予定なので、入試の特徴や流れを把握しておきたい」

埼玉県在住の中学生や、受験生の保護者様の中には、上記のように公立高校の入試について理解を深めておきたいといった人もいるかと思います。

2025年度における埼玉県公立高校の入試は、2月26日(水)に実施予定です。

ほとんどの高校において、学力検査と調査書(内申書)の点数によって合否が決まります。

入試までの流れは以下の通りです。

【埼玉県公立高校の受験の流れ】

おおよそのタイミング流れ
~1月上旬志望校の出願書類を取得する
~1月上旬願書に必要な証明写真などを用意する
~1月中旬入学願書に必要事項を記載する
1月下旬入学願書を担任の先生に提出する
2月上旬先生が志望先高校ごとに入学願書や内申書などをまとめて高校に提出する
2月中旬自宅に受験票が届く
2月下旬入試当日に受験会場にて学力検査を受ける
2月下旬実技検査(芸術系学科など)や面接(一部の学校のみ)を受ける
3月上旬受験校の公式サイトにて合否を確認する

ざっくりと入試日程や流れを紹介しましたが、高校受験を控えている場合、他にも知っておくべき情報はたくさんあります。

たとえば、調査書の評価基準や各教科の問題傾向、各高校に合格するために必要な点数などを事前に把握しておかないと、「入試問題が想定していた内容と異なり、時間配分が上手くいかなかった」「志望校の合格ラインを把握しておらず、内申点が全く足りていなかった」といったような状況になりかねません。

そこで、この記事では、

・埼玉県公立高校入試の日程や流れ
・埼玉県公立高校入試の試験科目
・埼玉県公立高校の合格者を決める方法
・埼玉県公立高校の調査書における評価対象
・埼玉県の公立高校入試における各教科の問題傾向
・埼玉県公立高校の合格ボーダーラインと倍率一覧
・埼玉県公立高校入試に臨む際の注意点

について、徹底的に解説していきます。

この記事を読めば、埼玉県公立高校入試についての基本的な知識を把握できるだけでなく、偏差値上位20校に合格するために必要な点数や、倍率の高い高校と学科、入試前や当日気を付けるべきことについてもわかります。

受験直前になって慌てて情報収集することになり、貴重な勉強時間を削ってしまわないためにも、今から必要な知識を身に付けておきましょう。ぜひ、最後まで目を通してみてください。

1. 埼玉県公立高校入試について知っておくべき基礎知識

まずは、埼玉県公立高校の入試を受けるにあたり、知っておくべき以下3つの情報を紹介していきます。

埼玉県公立高校入試の日程【2025年度】
・埼玉県公立高校入試の試験科目
・埼玉県公立高校入試の流れ

以下でそれぞれ解説していきます。

1-1. 埼玉県公立高校入試の日程【2025年度】

2025年度における埼玉県公立高校の入試は、2025年の2月26日(水)から27日(木)にかけて行われます。詳しくは、以下の表をご覧ください。

【2025年度における埼玉県公立高校入試の日程】

日程内容
2月26日(水)学力検査
2月27日(木)・実技検査(芸術系学科など)
・面接(一部の学校のみ)
3月3日(月)追検査(※)
3月6日(木)入学許可候補者発表

※追検査はインフルエンザなどやむを得ない事情で受験できなかった人が対象

参考:令和7年度埼玉県公立高等学校入学者選抜の日程 | 埼玉県

2023年度は2月22日、2024年度は2月21日に学力検査が実施されていました。
2025年度は2月26日と例年より数日遅めの実施となります。

1-2. 埼玉県公立高校入試の試験科目

埼玉県公立高校入試の試験科目は、以下の5教科です。

・国語
・社会
・数学
・理科
・英語(リスニングテスト含む)

国語と社会、理科の3教科に関しては全高校統一の問題が出題されますが、数学と英語の2教科に関しては、一部に応用的な内容を含む問題(学校選択問題)が出題される高校もあります。

2024年度の数学と英語の試験において、一部に応用的な内容を含む問題を出題した高校は以下の通りです。

【数学と英語において学校選択問題を実施した高校(2024年度)】

学校名
浦和高等学校(全日制)熊谷西高等学校
浦和第一女子高等学校(全日制)越ケ谷高等学校(全日制)
浦和西高等学校越谷北高等学校
大宮高等学校所沢高等学校(全日制)
春日部高等学校(全日制)所沢北高等学校
川口北高等学校不動岡高等学校
川越高等学校和光国際高等学校
川越女子高等学校蕨高等学校
川越南高等学校さいたま市立浦和高等学校
熊谷高等学校(全日制)さいたま市立大宮北高等学校
熊谷女子高等学校川口市立高等学校(全日制)

参考:令和6年度埼玉県公立高等学校入学者選抜における学力検査問題の出題の基本方 針並びに学力検査の実施教科及び出題範囲について | 埼玉県

上記の高校は2025年度も数学と英語の入試において、学校選択問題を採用する可能性が高いでしょう。

1-3. 埼玉県公立高校入試の流れ

埼玉県の公立高校を受験する場合、入試の流れは以下を参考にしてください。

【埼玉県公立高校の受験の流れ】

おおよそのタイミング流れ
~1月上旬志望校の出願書類を取得する
~1月上旬願書に必要な証明写真などを用意する
~1月中旬入学願書に必要事項を記載する
1月下旬入学願書を担任の先生に提出する
2月上旬先生が志望先高校ごとに入学願書や内申書などをまとめて高校に提出する
2月中旬自宅に受験票が届く
2月下旬入試当日に受験会場にて学力検査を受ける
2月下旬実技検査(芸術系学科など)や面接(一部の学校のみ)を受ける
3月上旬受験校の公式サイトにて合否を確認する

上記で赤字になっている箇所の補足を、以下で説明していきます。

県立高校を受験する場合は、入学願書に埼玉県収入印紙(全日制2,200円、定時制950円)を貼る必要があるほか、さいたま市、川口市、川越市の市立高校に出願する場合は、領収書を裏面に貼る必要があります。

また、入学願書は自身でも提出可能ですが、事前に担任の先生へ確認すると良いでしょう。もし入学願書提出後に志望先を変更したい場合は、指定の期間内に手続きすれば変更可能です。

2. 埼玉県公立高校入試の特徴

この章では、埼玉県公立高校の入試の特徴を、以下2つに分けて紹介します。

・合格者を決める方法
・調査書における評価対象

以下で1つずつ解説していきます。

2-1. 合格者を決める方法

埼玉県公立高校の入試は、埼玉県が定めている公立高等学校入学者選抜基準に基づいて実施され、学力検査と調査書(内申書)の点数によって合否が決まる高校がほとんどです。

以下に例として、令和6年度における大宮高等学校、浦和西高等学校、越谷南高等学校3校の普通科を受験する際の選抜基準を、表でまとめているので参考にしてください。

【埼玉県公立高校(普通科)の選抜基準例】

高校名大宮高等学校浦和西高等学校越谷南高等学校
第1次選抜第2次選抜第1次選抜第2次選抜第1次選抜第2次選抜第3次選抜
学力検査500点500点500点500点500点500点調査書の特別活動等の記録、その他の項目の得点で選抜
調査書334点215点335点217点334点500点
合計834点715点835点717点834点1,000点
入学候補者数の割合60%40%60%40%80%15%5%

参考:
入学者選抜基準(大宮高校)| 入試情報 | 埼玉県立大宮高等学校
県立浦和西高等学校(普通科) | 令和6年度入学者選抜 | 埼玉県
県立越谷南高等学校(普通科) | 令和6年度入学者選抜 | 埼玉県

上記の表を見てみると、第1次選抜では調査書より学力検査の方が配点の比率が高いですが、高校によっては第2次選抜で学力検査と調査書の配点比率が5:5になるケースもあることがわかります。

また、第3次選抜まで実施する高校もあります。このように、高校によって選抜基準は異なるため、気になる高校の選抜基準は前もって調べておきましょう。

「〇〇高等学校 入学者選抜」と検索すると、埼玉県が公表している各高校の選抜基準のPDFが上位に表示されます。

2-2. 調査書における評価対象

前述した通り、埼玉県公立高校を受験する場合、学力検査と調査書(内申書)の点数によって合否が決まります。ここでは、調査書における評価の対象について説明します。

埼玉県公立高校受験では調査書において、以下のような点が評価され、点数に加算されるケースがほとんどです。

・学習の記録:1~3年生までの9教科それぞれの学力が評価される
・特別活動などの記録学級活動や生徒会活動への参加、部活動での大会出場実績などが評価される
・その他の項目:指定されている資格を取得している場合や、総合的な学習の時間における取組状況などが評価される

たとえば、県立浦和西高校普通科を受験する場合の調査書における評価の対象を見てみましょう。

【県立浦和西高校普通科を受験する場合の調査書における評価の対象】

学習の記録1~3年生までの9教科の学力
学級活動や生徒会活動・生徒会長
・生徒会副会長
・各種委員会委員長 など
部活動・部長
・運動部:全国大会、関東大会、県大会出場など
・文化部:全国大会、関東大会、県大会(ただし、地区大会などを経たもの)への出場・出展
その他の活動運動部や文化部に準じて評価できるもの
資格取得・英語検定準2級以上
・漢字検定2級以上

参考:県立浦和西高等学校(普通科) | 令和6年度入学者選抜 | 埼玉県

このように、調査書では中学3年間の学力だけでなく、さまざまな活動が評価の対象となります。

よって、合格の可能性を少しでも上げるためにも、当日の入試対策はもちろんのこと、日頃から学校での活動にも力を入れておくべきでしょう。

3. 埼玉県の公立高校入試における各教科の問題傾向

高校の入試では、それぞれの地域によって出題傾向が異なるほか、各教科の問題傾向を把握した上で勉強を進める必要があります。

そこで、本章では、埼玉県公立高校入試における国語・数学・理科・社会・英語それぞれの問題傾向について解説していきます。

ぜひ、日々の勉強に役立ててください。

3-1. 国語

国語の問題は近年、小説・基礎知識・論理的文章・古文・作文といった5つの分野から構成されています。各分野の傾向は以下の通りです。

【埼玉県公立高校入試における国語の問題傾向】

分野問題の傾向
小説登場人物が、どうしてそのような心情や状況になったのかなどを問われる問題が多い
基礎知識漢字や四字熟語、季語、文法など幅広く問われる
論理的文章哲学や自然、文化といったテーマから出題され、内容が理解できているかや要点を問われる選択式の問題が多い
古文和歌を含め、古文の内容を理解できる基礎的な力が身に付いているかを問われる
作文表やグラフなどの資料に目を通した上で、自身の考えを200文字程度にまとめて書く

小説や論理的文章、作文は解くのにある程度の時間がかかることが予想されるため、基礎知識問題や古文をいかにスムーズに解けるかかがポイントでしょう。

また、作文対策としては、普段から新聞などを読んで、さまざまなテーマに沿って自分の考えを書く練習をおすすめします。

3-2. 数学

数学の問題は、作図や証明、文章での説明問題など毎年幅広い分野から出題されます。

2023年度と2024年度は、以下のような分野から問題が出題されました。

埼玉県公立高校入試における数学の問題傾向

分野問題の傾向
小問集合基礎的な知識が問われる計算問題や関数の問題が出題
図形・2023年度:図形の作図問題/式の証明問題
・2024年度:図形の作図問題/三角形の合同証明問題
関数や図形・2023年度:循環小数についての問題
・2024年度:座標から方程式を立式する問題
空間図形や平面図形・2023年度:図形の証明問題など
・2024年度:三平方の定理を利用する問題

小問集合は得点の半分以上を占めているため、時間に気を配りつつ、正確に解けるよう日頃から練習しておきましょう。

3-3. 理科

理科の問題は中学校で学ぶ地学・生物・化学・物理の4分野総合が1つ、各分野から1つずつの合計5つの大問から構成されます。

出題されるテーマは偏りはあるものの毎年異なり、2023年度と2024年度は以下のようなテーマに沿って問題が出題されました。

埼玉県公立高校入試における理科の問題傾向

分野問題の傾向
4分野総合例年、地学・生物・化学・物理の4分野から、基礎的な問題が2問ずつ出題される
地学・2023年:前線と天気の変化について・2024年:月の運動および、月食や日食について
生物・2023年:遺伝・細胞分裂/植物の特徴と分類について
・2024年:動物の特徴および、進化の過程について
化学・2023年:化学変化や原子・分子/いろいろな化学変化と物質の質量について
・2024年:炭酸水素ナトリウムの反応に関する実験について
物理・2023年:光と音について
・2024年:斜面を下る鉄球の運動を調べる実験について

暗記しておけば解ける問題もありますが、実験などを通して記述させる問題も出題されるため、思考力を鍛えておく必要があります。

3-4. 社会

社会の問題は地理と歴史が2つずつ、公民が1つ、3分野総合が1つの計6つの大問から構成されています。各分野の出題傾向は、以下を参考にしてください。

埼玉県公立高校入試における社会の問題傾向

分野問題の傾向
地理日本だけでなく世界のさまざまな地域の特色を問われるほか、地形図や雨温図、グラフを読み取ったり、統計を使って計算したりといった問題が出題されることが多い
歴史日本史中心で古代から近現代史まで幅広く出題され、年表を使った問題や出来事を時系列順に並べ替える問題、グラフから読み取って文章で答える問題などが出題される
公民政治や経済、国際社会といったすべての分野から、文書資料やグラフ、地図から読み取って答える問題が出題されることが多い
3分野総合時系列順に出来事を並べ替えたり、グラフから読み取って文章にまとめたりといった問題が出題される

問題数は多くありませんが、グラフや統計から読み取って答える問題や論述問題はどうしても時間を要するため、当日は時間配分に気を付けましょう。

3-5. 英語

英語の問題は、リスニング・長文読解・対話文の読解・和文英訳や英作文といった分野で構成されることが多く、年によっては単語や文法など語彙力を問われる問題も出題されます。

出題傾向は、以下を参考にしてください。

埼玉県公立高校入試における英語の問題傾向

分野問題の傾向
リスニング特定のシーンや日常的な話題などを説明している会話を聞いて、語句を選択する問題や、記述式で回答する問題が出されることが多い
長文読解約240語から構成されるスピーチ文を読み、内容を理解しているか問われる問題や語句を正しい順番に並べる問題、文章の( )内に適した単語を書く問題などが出題される
対話文の読解約760語の対話文を読み、問いが合っているかを答える問題や、( )に当てはまる適切な単語や文章を選択する問題、語句を正しい順番に並べる問題、3語以上の単語を使って短い作文を書く問題などが出題される
和文英訳や英作文スピーチ文章を読んで、決められたテーマについて自身の考えや意見を書くほか、その理由を4文以上にまとめて書く問題が出題されることが多い
単語や文法など単語を穴埋めして英文を完成させる問題が出題される

リスニングに関しては、日頃から動画や音声、CDなどの教材を活用して、英語の発音を正しく聴きとれるように、耳を慣らしておきましょう。

また、英作文対策として、自分の意見や考え、なぜそのような考えに至ったのかの理由などを英文で書けるように、練習しておくことをおすすめします。

4. 埼玉県公立高校の合格ボーダーライン・倍率一覧

すでに受験に向けて動き出している人もいれば、「まだ志望校を決めてない」「行きたい高校はいくつかあるけど、自分の学力で受かるのかわからない」といった段階の人もいるかと思います。

そこで、本章では、埼玉県の各公立高校の合格平均点と倍率を紹介していきます。志望校を決める判断材料として、ぜひ参考にしてください。

4-1. 埼玉県公立高校の合格ボーダーライン一覧

まず、埼玉県公立高校に合格できるボーダーラインを紹介します。

以下に、偏差値の高い公立高校上位20校をピックアップして、入試と内申点の合格平均点を表でまとめているので、参考にしてください。

【埼玉県公立高校の合格ボーダーライン一覧(一部抜粋)】

高校名

高校名学科・コース入試の合格平均点満点中何割取ればいいか内申点の合格平均点
大宮高等学校理数科580/700点約83%173/180点
浦和高等学校普通科416/500点約83%171/180点
大宮高等学校普通科413/500点約82%172/180点
松山高等学校理数科571/700点約82%135/180点
浦和第一女子高等学校普通科405/500点約81%173/180点
市立浦和高等学校普通科401/500点約80%175/180点
川越高等学校普通科401/500点約80%169/180点
春日部高等学校普通科382/500点約76%160/180点
越谷北高等学校理数科379/500点約76%171/180点
川越女子高等学校普通科378/500点約76%169/180点
所沢北高等学校理数科518/700点約74%175/180点
蕨(わらび)高等学校普通科370/500点約74%170/180点
浦和西高等学校普通科368/500点約74%168/180点
大宮北高等学校理数科369/500点約74%158/180点
越谷北高等学校普通科366/500点約73%166/180点
所沢北高等学校普通科359/500点約72%161/180点
川口北高等学校普通科329/500点約69%156/180点
不動岡高等学校普通科347/500点約69%172/180点
越ヶ谷高等学校普通科343/500点約67%167/180点
熊谷西高等学校理数科444/700点約63%144/180点

当然ですが、偏差値が高いと言われている高校ほど、合格に必要な点数も高い傾向にあります。

また、偏差値の高い高校を目指すのであれば、入試で高得点を目指すだけでなく、内申点も高得点を目指す必要があるでしょう。

4-2. 埼玉県公立高校の倍率一覧

ここでは、埼玉県公立高校の倍率を表で紹介します。

以下に、令和6年度における倍率の高かった上位20校を抜粋して、倍率と志願者数、募集人数を紹介しているので、参考にしてください。

【令和6年度における埼玉県公立高校の倍率一覧(一部抜粋)】

高校名

高校名学科・コース倍率志願者数募集人数
大宮高等学校理数科2.55倍102名40名
市立大宮北高等学校理数科2.15倍86名40名
市立川越高等学校国際経済科1.84倍129名70名
市立浦和高等学校普通科1.82倍437名240名
大宮光陵高等学校美術科1.65倍66名40名
川口市立高等学校理数科1.65倍66名40名
岩槻高等学校国際文化科1.65倍66名40名
川口市立高等学校スポーツ科学コース1.61倍129名80名
松山高等学校理数科1.58倍63名40名
春日部女子高等学校外国語科1.58倍63名40名
和光国際高等学校外国語科1.57倍124名79名
上尾高等学校商業科1.55倍186名120名
川口北高等学校普通科1.52倍544名358名
川越高等学校普通科1.52倍543名358名
所沢高等学校普通科1.51倍539名358名
蕨(わらび)高等学校普通科1.51倍481名318名
市立川越高等学校普通科1.51倍211名140名
浦和商業高等学校情報処理科1.5倍120名80名
和光国際高等学校普通科1.5倍358名238名
大宮高等学校普通科1.49倍473名318名

参考:令和6年度 埼玉県公立高等学校における入学志願者数 | 埼玉県

理数科や外国語科などの専門学科は、少ない募集人数に対し志願者が多いため、倍率が高くなっているケースが多いです。また、偏差値の高い高校も倍率が高い傾向にあることがわかります。

志望校が上記の表にない場合は、「令和6年度 埼玉県公立高等学校における入学志願者数 | 埼玉県」から志望校の倍率を確認してみてください。

5. 埼玉県公立高校入試に臨む際の注意点

最後に、埼玉県公立高校の入試に臨む際に、注意しておくべき点について紹介します。

志望校は夏頃までに決めておく
・私立高校を併願しておく
・入試前日は睡眠をしっかり取る
・持ち物や服は前日までに準備しておく
・当日は時間に余裕をもって試験会場に向かう
・もしインフルエンザやコロナに罹ったら中学校へ連絡する

以下で1つずつ解説していきます

5-1. 志望校は夏頃までに決めておく

埼玉県の公立高校を受験する場合、志望校は夏頃までに決めておきましょう。

中学3年生の12月に行われる三者面談頃までに、志望校を確定させておくのが一般的ですが、早めに決めておく方が、目標が明確になるからです。

たとえば、「4-1. 埼玉県公立高校の合格ボーダーライン一覧」でも紹介したように、大宮高校の普通科を目指すのであれば、入試で合計413点以上取る必要があります。

志望校が決まっていない段階では、自身が勉強をどれだけ頑張る必要があるか曖昧ですが、志望校が早めに決まっていれば、どのレベルまで学力を上げる必要があるか明確になるので、勉強に注力しやすいです。

そのため、志望校を夏頃までに決めて、夏休みから目標に向かって勉強することをおすすめします。

5-2. 私立高校を併願しておく

埼玉県の公立高校を受験する場合は、公立高校だけでなく私立高校も併願しておきましょう。

というのも、ほとんどの高校において2次選抜や3次選抜で募集している人数は少なく、万が一、1次選抜で不合格となった場合、高校に進学できない可能性があるからです。

埼玉県にある私立高校のほとんどが1月の後半に入試を実施し、約1~3日後には合否がわかります。

そのため、先に私立高校に合格しておけば、万が一、公立高校が不合格でも進学はできるので、心にゆとりを持って公立高校の受験にのぞめるでしょう。

このように、埼玉県の公立高校を受験する場合は、私立高校も併願しておくことをおすすめします。

5-3. 入試前日は睡眠をしっかり取る

入試の前日は睡眠をしっかり取っておくことも重要と言えます。埼玉県公立高校の入試は集合時間が早いほか、試験に集中するために充分な睡眠が必要だからです。

多くの受験生は、毎日、夜遅くまで勉強しているかと思いますが、埼玉県公立高校の入試当日は、朝8時45分に試験会場に集合しておく必要があります。

交通機関の遅れや行き慣れていない高校に向かうことを考慮した場合、早めに自宅を出発した方が安心です。そのため、入試当日に早起きするためにも、前日は早めに就寝すべきでしょう。

また、前日遅くまで起きていた場合、肝心の試験中に頭が働きにくいです。よって、入試の前日は睡眠をしっかり取っておくことをおすすめします。

5-4. 持ち物や服は前日までに準備しておく

持ち物や服は前日までに準備しておきましょう。入試当日の朝に用意する場合、慌ててしまい、忘れ物をしてしまう可能性があります。

埼玉県公立高校の入試当日に持っていく物は、以下を参考にしてください。

【埼玉県公立高校の入試当日に持っていく物】

絶対に必要なもの持っていくと便利なもの
・受験票
・生徒手帳
・鉛筆(シャープペンシル)
・消しゴム
・三角定規
・コンパス
・弁当や水筒
・上履き
・交通費や交通系ICカード
・現金(万が一の場合に備えて)
・その他受験校の校長が指示するもの
・腕時計(計時機能のみ可)
・スマートフォンや携帯電話
・ハンカチやティッシュ
・マスク
・折り畳み傘
・カイロなど防寒グッズ
・腹痛薬や頭痛薬 など

当日の服装は特に指定がないケースが多いですが、中学校の制服で行くのがのぞましいです。また、入試の時期は寒いため、コートやマフラー、手袋などの防寒具も身に着けて行くことをおすすめします。

入試当日に慌てないためにも、持ち物や服は前日までに用意しておきましょう。

5-5. 当日は時間に余裕をもって試験会場に向かう

入試当日は時間に余裕をもって、試験会場に向かいましょう。

入試の時期は冬のため天候が崩れることが多く、雪が降った場合、事故や交通機関の遅延が起きやすいからです。

そのため、集合時間ギリギリに到着するのではなく、30分前に到着するように自宅を出発するなど、時間に余裕を持って行動することをおすすめします。

万が一、交通機関が遅延もしくは運休となった場合、試験の開始時刻を遅らせることもあります。まずは、焦らずに中学校へ連絡して、そのまま試験会場に向かいましょう。

5-6. もしインフルエンザやコロナに罹ったら中学校へ連絡する

もしインフルエンザやコロナなどに罹った場合は、ムリして受験せず、まずは、中学校に連絡しましょう。

疾病や負傷、本人に責任のない身体や健康上の理由、事故や事件に巻き込まれたなどで、受験できなかった場合、追検査を受けられます。

追検査は毎年3月に実施されることが多く、2025年度は3月3日(月)に実施される予定です。

「受験できなかった」と落胆せず、疾病などに罹った場合は、まずは、中学校に連絡して体調の回復に専念してください。体調が良くなり次第、勉強を再開して追検査に備えましょう。

6. まとめ

2025年度における埼玉県公立高校の入試の日程は以下の通りです。

【2025年度における埼玉県公立高校入試の日程】

日程内容
2月26日(水)学力検査
2月27日(木)・実技検査(芸術系学科など)・面接(一部の学校のみ)
3月3日(月)追検査(※)
3月6日(木)入学許可候補者発表

※追検査はインフルエンザなどやむを得ない事情で受験できなかった人が対象

参考:令和7年度埼玉県公立高等学校入学者選抜の日程 | 埼玉県

試験科目は以下の5教科ですが、数学と英語の2教科に関しては、一部に応用的な内容を含む問題(学校選択問題)が出題される高校もあるので、事前に確認しておきましょう。

・国語
・社会
・数学
・理科
・英語(リスニングテスト含む)

入試までの流れは以下を参考にしてください。

【埼玉県公立高校の受験の流れ】

おおよそのタイミング流れ
~1月上旬志望校の出願書類を取得する
~1月上旬願書に必要な証明写真などを用意する
~1月中旬入学願書に必要事項を記載する
1月下旬入学願書を担任の先生に提出する
2月上旬先生が志望先高校ごとに入学願書や内申書などをまとめて高校に提出する
2月中旬自宅に受験票が届く
2月下旬入試当日に受験会場にて学力検査を受ける
2月下旬実技検査(芸術系学科など)や面接(一部の学校のみ)を受ける
3月上旬受験校の公式サイトにて合否を確認する

埼玉県公立高校の合否は、当日の学力検査の点数と内申点の合計によって決まります。

第1次選抜では調査書より学力検査の方が配点の比率が高いですが、高校によっては第2次選抜で学力検査と調査書の配点比率が5:5になるケースもあるほか、第3次選抜まで実施する高校もあります。

高校によって選抜基準は異なるため、気になる高校の選抜基準は前もって調べておきましょう。

調査書においては、以下のような点が評価され、点数に加算されるケースがほとんどです。

・学習の記録:1~3年生までの9教科それぞれの学力が評価される
・特別活動などの記録:学級活動や生徒会活動への参加、部活動での大会出場実績などが評価される
・その他の項目:指定されている資格を取得している場合や、総合的な学習の時間における取組状況などが評価される

埼玉県公立高校の入試に臨む際は、以下の点に注意しましょう。

志望校は夏頃までに決めておく
・私立高校を併願しておく
・入試前日は睡眠をしっかり取る
・持ち物や服は前日までに準備しておく
・当日は時間に余裕をもって試験会場に向かう
・もしインフルエンザやコロナに罹ったら中学校へ連絡する

早い段階から高校入試についての知識を把握しておき、万全な状態で入試当日を迎えましょう。