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横浜翠嵐高校はどんな学校?校風や向いている受験生の特徴も解説

「横浜翠嵐高校」は、神奈川県の全ての高校の中でもトップクラスの偏差値を誇る進学校です。難関大学の合格率も高く、神奈川県内から成績上位の生徒さんが集まってくる高校です。

高校に入学した後も大学進学に向けて切磋琢磨できる環境が整っているため、「東大や京大などの最難関レベルの大学に行きたい」という方に最適な高校といえるでしょう。

この記事では、横浜翠嵐高校の基本情報から、進学に強い理由、横浜翠嵐高校が向いている人・向いていない人、横浜翠嵐高校の受験情報などを詳しく解説していきます。

横浜翠嵐高校の受験を検討している生徒さんや親御様はぜひ参考にしてください。


※この記事の内容は全て、2023年11月確認時点のものです。情報が更新されている可能性があるので、横浜翠嵐高校の公式ホームページや神奈川県のホームページで最新情報を確認してください。


1. 横浜翠嵐高校の基本情報

まずは、横浜翠嵐高校の基本情報をお伝えします。

学校名神奈川県立横浜翠嵐(すいらん)高等学校
所在地横浜市神奈川区三ツ沢南町1-1
交通案内・横浜駅西口 ザ・ダイアモンドC階段より6番のりば
 市営バス34系統「沢渡循環」で約10分「翠嵐高校前」下車
・横浜駅西口より徒歩約20分
・市営地下鉄ブルーライン「三ツ沢下町」駅より徒歩約12分
・東横線「反町」駅より徒歩約18分
電話番号045-311-4621
設置学科普通科
学期2学期制
学級数1学年(9クラス)、2学年(9クラス)、3学年(9クラス)

※2023年11月確認時点
※上記の情報は全て、全日制の内容です。定時制については公式サイトをご確認ください。

2. 横浜翠嵐高校の特徴|神奈川県屈指の進学校はどんな高校?

ここからは、横浜翠嵐高校の特徴をお伝えします。神奈川県屈指の進学校を支える制度など詳しく解説していきます。

横浜翠嵐高校の特徴まとめ

・最難関の国公立・私立大学の合格実績が豊富

・毎日の授業以外にも各種講習がある

・自習室や進路相談など大学進学サポートが充実している

・学力向上進学重点校に指定され、授業のレベルが高い

・部活動や学園祭にも本気で取り組む校風である

2-1. 最難関の国公立・私立大学の合格実績が豊富

神奈川県屈指の進学校である横浜翠嵐高校は、東京大学・横浜国立大学などの国公立大学や難関私立大学の合格実績が豊富です。

以下は、横浜翠嵐高校が公表している、2022年度卒業生の大学合格者数です。

【横浜翠嵐高校の2022年度の大学合格者数】

合格者数
現役既卒合計
東京大学35944
京都大学10414
東京工業大学23225
一橋大学729
横浜国立大学36137
早稲田大学13742179
慶應義塾大学11028138
東京理科大学14535180
上智大学321042

参考:横浜翠嵐高校|2022年度卒業生 大学合格者数(PDF)

公立高校からの東大合格者数ランキングを見ると、東京都の日比谷高校に次いで2位という実績を誇っています。まさに東大合格への登竜門といっても過言ではない高校といえるでしょう。

難関国立10大学と国公立医学部位学科を合わせた現役合格者数は127名となっています。

2-2. 毎日の授業以外にも各種講習がある

東大合格者も多く神奈川県でもトップクラスの横浜翠嵐高校では、毎日の授業以外にも各種講習があるのが特徴です。

土曜講習土曜日に「土曜講習」を開講
希望者は複数の講座の中から任意に講座を受講することが可能
夏期講習・冬期講習長期休業中に「夏期講習」「冬期講習」を開講(受講は全て希望制)
希望者は複数の講座の中から任意に講座を受講することが可能

さらに3年生は上記以外の時期・時間にも実施されます。大学受験に特化した講習が開講されるなど、大学受験に手厚い環境が整っています。

2-3. 自習室や進路相談など大学進学サポートが充実している

横浜翠嵐高校の自習室には、60台の個別ブース型デスクが配置され、昼休みや放課後に予習・復習・受験勉強に取り組む生徒さんが自由に使えます。進路相談室には、大学入試の過去問題集や大学のパンフレットなどの資料も豊富に揃っています。

高校1年生から進路説明会を開催し、早期から難関大学への受験を意識できる環境にあります。大学進学に意欲的な環境に身を置くことで、同級生と意欲を高め合えるでしょう。

2-4. 学力向上進学重点校に指定されていて授業のレベルが高い

横浜翠嵐高校は、神奈川県教育委員会の「学力向上進学重点校」としての先進的な取り組みをしており、

授業のレベルが高いことでも知られています。

前期・後期の2学期制を採用、授業時間は95分をベースとし、自学自習の時間をたっぷり取って自ら考える力の育成に力を入れています(45分や50分授業もあります)。

教員が学生に向かって一方向に話しかける授業スタイルではなく、他のクラスメイトと議論を交わす機会などを多く設けることで、理解の深化・定着を目指しています。

こうした実践的な授業は、神奈川県優秀授業実践教員表彰や文部科学大臣優秀教職員表彰などを受賞し、全国から注目を浴びています。

2-5. 部活動や学園祭にも本気で取り組む校風である

勉強のイメージが強い横浜翠嵐高校ですが、部活動や学園祭にも本気で取り組む校風があります。

横浜翠嵐高校には、体育系も文科系も含めて多くの部活動や同好会、委員会があり、90%以上の生徒さんが部活動に参加して熱心に活動しています。

体育系陸上競技・水泳・バレーボール・バスケットボール・体操競技・バドミントン・サッカー・ハンドボール・卓球・剣道・山岳・テニス・ソフトテニス・野球・ダンス
文化系音楽・演劇・生物・茶道・美術・吹奏楽・棋道・弦楽・漫画研究・ポピュラーソング・科学・書道・クイズ研究・文芸・数学研究・写真・IT研究・競技かるた・天文
同好会フィールドワーク・鉄道研究・柔道
委員会放送・新聞(翠嵐時報)

6月に開催される文化祭(翠翔祭)と、9月に開催される体育祭は、それぞれ一大イベントとして学生と先生が一丸となって盛り上がります。

学業だけでなく何事にも熱心に取り組む雰囲気が横浜翠嵐高校にはあります。

3. 横浜翠嵐高校が向いている受験生の特徴

横浜翠嵐高校が向いているのは、以下のような特徴を持つ受験生です。

横浜翠嵐高校が向いている方

・難関国公立大を志望している方

・高校入学後もさらに学力を上げていきたい方

3-1. 難関国公立大を志望している方

横浜翠嵐高校が向いている受験生は、難関国公立大を志望しており、ぜひとも合格したいと考えている方です。

前述した通り、横浜翠嵐高校は東京大学・京都大学・東京工業大学・一橋大学・横浜国立大学などの難関国公立大学の合格実績がとても豊富です。

横浜翠嵐高校に入学する時点で7割の生徒さんが首都圏の難関国公立大を志望しているとも言われており、厳しい環境に置かれながら切磋琢磨して難関国公立大の合格を目指せます。

難関高校入学がゴールではなく、その先の難関国公立大入学を目指している方にはうってつけの高校といえるでしょう。

3-2. 高校入学後もさらに学力を上げていきたい方

高校入学後もさらに学力を上げていきたいと考えている方にも、横浜翠嵐高校が向いています。

横浜翠嵐高校は「学力向上進学重点校」にも認定され、自習室が完備されていたり進路選択のアドバイスを密に受けられるなど、入学後にもさらに学力アップのために突き進むことができる高校です。

さらに高みを目指したい方にとって横浜翠嵐高校は最善な選択肢となるでしょう。

4. 横浜翠嵐高校が向いていない受験生の特徴

横浜翠嵐高校は難関大学への進学実績も豊富で切磋琢磨できる素晴らしい高校です。しかしながら、以下のような方はもしかしたら横浜翠嵐高校に向いていないかもしれません。

横浜翠嵐高校が向いていない方

・校舎が新しくキレイな高校に通いたい方

・体育系の部活動で優勝などの実績を残したい方

横浜翠嵐高校が向いていない方の特徴を解説していきます。

4-1. 新しくキレイな校舎の高校に通いたい方

新しくキレイな校舎の高校に通いたい方には、横浜翠嵐高校は向いていません。

歴史ある横浜翠嵐高校の校舎はとても古い建物です。受験口コミサイトの在校生の評価を見ても、「とにかく校舎が古い」「床が傾いているところがある」「雨漏りがある」などの書き込みが複数見られます。

耐震工事や改修工事を行っているようですが、建て替えの予定は現時点で発表されていません。

新しくてキレイな校舎で高校生活を送りたいという方には向いていないかもしれません。

4-2. 部活動で全国大会などを目指したい方

部活動で全国大会などを目指したい方は、横浜翠嵐高校は向いていないといえるでしょう。

学力向上の気運が強い横浜翠嵐高校では、平日(月~金)のうち1日を定休日、土日はいずれか1日を完全休養日としています。

制約が多いこともあり、特に体育系の部活での「全国大会出場」や「地区優勝」などの受賞歴は少ないと言わざるを得ません。

同じ偏差値レベルの湘南高校の方が部活動での実績が多いので、「部活動でも実績を残したい」という場合には、湘南高校の方が向いている可能性があります。

5. 横浜翠嵐高校の受験情報(令和6年度)

ここからは、横浜翠嵐高校を受験したい方向けの情報を解説していきます。

なお、横浜翠嵐高校OBであり現・湘南ゼミナールの講師が、横浜翠嵐高校の受験について解説している記事「湘南ゼミナールから横浜翠嵐高校を目指す~OB講師が語る、翠嵐受験~」もぜひご覧ください。

5-1. 横浜翠嵐高校の受験の特徴

横浜翠嵐高校の入試は、神奈川県の公立高校入学者選抜制度に基づき、「①学習の記録(評定)」、「②学力検査(当日の筆記試験)」、「③特色検査」の3つの評価軸で合否が決まります。

※特色検査は、高校によって選考に含まれる場合と含まれない場合があります。

横浜翠嵐高校の選考比率は、第1次選考の場合、学習の記録(評定)が3、学力検査が7、特色検査が3となります。

【神奈川県公立高校入学者選抜選考基準(抜粋)】

学校名第1次選考第2次選考
比率学習の記録(評定)学力検査特色検査学力検査主体的に学習に取り組む態度(評価)特色検査
横浜翠嵐高校373822
湘南高校462822
柏陽高校372822
鶴見高校5582

横浜翠嵐高校は他の高校と比べて、学習の記録(内申書)よりも学力検査を重視します。また、選考基準に特色検査が含まれます。

横浜翠嵐高校の特色検査は「自己表現検査」です。自己表現検査では、教科横断の問題で構成され、各教科の知識を活用する力、考え方・表現力・コミュニケーション能力などにも反映される問題が出されます。

神奈川県の公立高校の入試制度については、「【2023 高校受験】神奈川 公立高校の入試制度が丸わかり!配点の仕組み・面接・特色検査・日程も詳しくチェック」もぜひ参考にしてください。

5-2. 横浜翠嵐高校の募集定員(令和6年度)

令和6年度の横浜翠嵐高等学校の募集定員は、360名(うち転編入定員1名)です。

募集定員(A)転編入定員(B)入学定員(A+B)
3591360

5-3. 横浜翠嵐高校の倍率(令和6年度実績)

令和6年度の一般募集共通選抜志願締め切り次の志願状況は以下のとおりです。

募集定員(A)2月7日志願者数(B)2月7日競争率(B/A)前年度競争率
3597702.14倍1.98倍

神奈川県の公立高校の全体の2月7日競争率は1.18倍となっており、他の高校と比較すると競争率が高い人気高校であることがわかります。

神奈川県の公立高校で「2月7日競争率」が2倍を超える高校は、横浜翠嵐高校のみです。

5-4. 横浜翠嵐高校を受験する目安となる指標

横浜翠嵐高校の受験の目安となる指標は以下の通りです。

【横浜翠嵐高校を受験する目安】

内申126/135
内申1科平均4.7/5
入試得点460/500
入試1科平均92/100
偏差値(安全圏―合格圏)74ー72 ※

※模試の種類や特徴により大きく異なる場合があります

5-5. 横浜翠嵐高校の併願校

横浜翠嵐高校の主な併願校は、慶應義塾、山手学院、桐蔭学園、中央大学附属横浜、鎌倉学園、青稜、慶應義塾女子などです。

6. 横浜翠嵐高校の合格を目指すためにおすすめの塾

横浜翠嵐高校は神奈川県内でもトップクラスの難易度であるため、合格するためには学習塾選びがとても重要です。

横浜翠嵐高校の合格を掴み取るためには、以下の2つの条件を満たす塾がおすすめです。

横浜翠嵐高校の受験生におすすめの塾の条件

・横浜翠嵐高校の合格実績が多い

・横浜翠嵐高校に特化したカリキュラムがある

横浜翠嵐高校の受験生におすすめの塾の条件・横浜翠嵐高校の合格実績が多い・横浜翠嵐高校に特化したカリキュラムがある

6-1. 横浜翠嵐高校の合格実績が多い

難関校である横浜翠嵐高校に合格するのは簡単なことではありません。合格するためには、横浜翠嵐高校に特化した勉強法を実践し、実際に成果を出している学習塾を選ぶのがおすすめです。

学習塾の公式ホームページを確認して、横浜翠嵐高校の合格者数を確認してみましょう。

学習塾の規模にもよりますが、毎年数十名以上合格者を出している塾を選ぶと安心です。


2022年度77名、2023年度84名と、毎年着実に合格者を出しています。
その他の合格実績は「神奈川県公立高校入試結果」のページをご覧ください。


6-2. 横浜翠嵐高校に特化したカリキュラムがある

本気で横浜翠嵐高校の合格を目指すならば、横浜翠嵐高校に特化したカリキュラムのある学習塾を選ぶのがおすすめです。

難関高校入試対策と銘打っている授業を実施している学習塾は多くありますが、難関高校といってもやはり高校ごとに受験対策は異なります。ベストはその高校だけに特化した授業のある学習塾です。

横浜翠嵐高校に特化したカリキュラムがある塾と、ない塾ならば、カリキュラムがある塾を選ぶのがベストです。


Point!!
湘南ゼミナールには、横浜翠嵐高校合格のために最適化された「横浜翠嵐Vコース」があります。

横浜翠嵐Vコース(中学1年生から中学3年生対象)は、横浜翠嵐高校の合格に特化したカリキュラムです。生徒さん全員が横浜翠嵐志望だからこそ、厳しい環境の中、切磋琢磨して合格を目指します。

ICTも活用し、授業内容を自宅で繰り返し反復したり、アプリで手軽に質問や相談を送ったりすることができます。講師陣は、難関上位校の受験指導経験が豊富なエキスパート講師を取り揃えています。

さらに詳しくは「中1〜中3生対象/横浜翠嵐高校を目指すための「横浜翠嵐Vコース」ICT活用×手厚い講師サポート(定員制クラス)で合格へ!」のページをご覧ください。


湘南ゼミナールを経て横浜翠嵐高校に合格した生徒さんの体験談「2022 横浜翠嵐高校 合格者の経験談を公開!/受験を乗り切る学習塾の活用法」の記事もぜひ参考にしていてください。

まとめ

本記事では「横浜翠嵐高校」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

横浜翠嵐高校には、以下のような5つの特徴があります。


・最難関の国公立・私立大学の合格実績が豊富
・毎日の授業以外にも各種講習がある
・自習室や進路相談など大学進学サポートが充実している
・学力向上進学重点校に指定され、授業のレベルが高い
・部活動や学園祭にも本気で取り組む校風である


横浜翠嵐高校が向いている受験生は以下のような生徒さんです。


・難関国公立大を志望している方
・高校入学後もさらに学力を上げていきたい方


また、逆に、横浜翠嵐高校が向いていない可能性があるのは、以下のような生徒さんです。


・校舎が新しくキレイな高校に通いたい方
・体育系の部活動で優勝などの実績を残したい方


横浜翠嵐高校に入学する生徒さんのほとんどは、入学時点で首都圏の難関国公立大を志望しています。そのような環境に身を置くことで、難関大学に進学できるのでしょう。

高校入学後もさらに学力を伸ばしていきたい方は、ぜひ横浜翠嵐高校の受験を検討してみてはいかがでしょうか。