湘ゼミコラム

大学受験・入試

志望大学・学部選びの基礎知識!高校3年間の理想的なスケジュールとは?

2020.06.17

志望大学を決める際には、大学名だけで判断するのではなく、「どんな学部」で「何を学べるのか」といった学校選びに関する情報収集がとても重要です。

大学は高校までとは違い、専門的なことを学ぶ場です。近年では就職試験でも、大学の知名度ではなく、その大学でどんなことを学び、経験してきたかを重視するようになってきているといわれています。

そこで今回は、大学選びにおける基礎知識をお届けします。

早めの情報収集が鍵!志望大学・学部を決める理想的なスケジュールとは?

それでは、高校生における大学・学部決定の流れを学年ごとに見ていきます。

春~夏:興味のある職業について考え、学問との繋がりを調べる

多くの高校では高2から、文系か理系かを選ぶ”文理選択”がスタートします。
高校1年生の秋頃までに文理選択をするための用意として、自分が将来何をしたいのか興味のある職業や学問について調べます。

秋~冬:文理選択を決定する。

職業や学びたい分野によって、”文理選択”は大きな分かれ道となる重要な決断です。

もし文理選択をした後に進路変更したいとなった場合、変更は可能ではあるものの、学んだ範囲を考えると時期によっては、相当な努力が必要な厳しいものとなります。
ですから文理選択をする上では、一度選んだら変更は厳しいと認識して進めることが大切です。

また、「英語が苦手だから理系」といったように、科目の得意・苦手で選択することはおすすめできません。英・数・国は多くの大学受験で設けられる科目ですが、文理選択を伴う理科系や地歴系に関しては、大学により受験科目が変わります。高校生での文理選択により、その後に受けられる大学にも影響するといえるでしょう。

この文理選択がスムーズにできれば、英・数・国の学習の早期完成や、理科系・地歴系の学習への早めの着手にも繋がります。

文理選択の際は、現在お通いの学校や塾などを活用し、お子さまの学習状況と照らし合わせた上で意見を聞くことも有効です。入試方式なども考慮して、お子さまにはどのような選択が向いているのかといった具体的なアドバイスを受けやすいと思います。

春~夏:興味のある大学や学部、学科について詳しく調べる。

夏休みには、各大学でオープンキャンパスが実施されます。気になる大学のオープンキャンパスには積極的に参加し、大学の立地や雰囲気を確認できるよう、早めにリストアップして開催予定を確認しましょう。

秋~冬:志望校を3~5程度に絞り込む。

オープンキャンパスなどへ実際に足を運んで情報収集した内容をもとに、志望校を最低でも3~5校に絞り込みます。(目安:第1~第3志望・併願校2つ程度。現在の高校生の延べ受験数は10校前後に及ぶケースも多々あります。)その上で大学・学部・学科の入試科目に合わせて、高3からの履修科目を決めていきます。

2年生からは、大学入試に有利となる検定資格試験の受検を検討することをお勧めします。
大学入試改革に伴い、多くの私立大学では、英語検定資格を利用できる「英語外部検定入試」を導入しています。※筑波大や一橋大といった一部の国立大学でも一般選抜以外の学部で活用するケースがあります。

春~夏:第一志望の大学を決める。

直近の模試結果も加味し、第一志望の大学を決める時期です。夏休みには志望する大学・学部別の入試対策などに取り組める状態にしておきましょう。

併せて、模試やイベントなどの年間スケジュールを確認しておきましょう。特に模試は、入試本番に近い感触や志望校合格における指標となるため、積極的に活用したいものです。

夏:共通テスト受験案内配布・出願。基礎力の完成。

まとまった勉強時間の確保ができる、受験勉強において極めて重要な時期です。この時期の努力が秋以降の成績の伸びに大きく影響します。基礎力の完成に時間を使い、苦手克服へと繋げていきましょう。

また、志望校に合わせた勉強を進めることはもちろん、「大学入学 共通テスト」出願書類の提出などの手続きも忘れずに進めましょう。

秋:併願する大学・学部を決める。応用力をつける。

私立大学の場合はどういった受験方式で受けるかまで詳細に確認しておきましょう。

また、学習面では夏までに身に着けた基礎力を土台に、応用力をつけることに注力しましょう。志望校の過去問等を利用した問題演習を繰り返し、時間配分や出題形式を意識したアウトプットする練習をできるだけ多くしていくことが大切です。

冬:大学入学 共通テスト後には出願大学・学部の見直しを。

国公立大学を志望する場合、1月に実施される共通テストの結果によっては志望校を急遽変更することもあります。その場合の候補を早期に考えておくことをお勧めします。

志望大学が決まったら、次に気になるのが難易度や偏差値です。
現状の成績と比べて、偏差値情報だけを頼りに諦めてしまうことも少なくありません。

しかし、お子さま自身が選び「合格してこの大学に行きたい!」という高いモチベーションがあれば、受験直前まで学力を伸ばすことも大いに期待できます。

前述の通り、志望校決定までのスケジュールを組み立てて、早期から志望大学を決めるアクションを起こしておくことで、受験直前までに多くの勉強時間を確保することにも繋がります。

まずは自分がどんなことに興味があるのかに目を向けて、将来についてゆっくり時間をとって考えてみてはいかがでしょうか。

大学入試に関するご相談は、ぜひ湘南ゼミナール高等部へお問い合わせください。