湘ゼミコラム

大学受験・入試

【大学入試】新入試で何が変わる?ポイントを抑えよう!「一般選抜(一般入試)」と「大学入学共通テスト」編

前回お届けした【大学入試 】自分に合った入試方式とは?~変わる「総合型選抜(AO入試)」・「学力推薦型選抜(推薦入試)」編~に引き続き、

今回は、センタ―試験の後継テスト「大学入学共通テスト」や、「一般選抜(一般入試)」についての特徴をご紹介します。

そこで今回は、大学入試方式のなかでも基本となる「総合型選抜(AO入試)」「学力推薦型選抜(推薦入試)」「一般選抜(一般入試)」「大学入学共通テスト(センタ―試験)」の4種類について順にご紹介します!

国公立大学では最もスタンダード?一般選抜(一般入試)のしくみとは

大学入試を大きく分けると、一般選抜(一般入試)、学校推薦型選抜(公募・指定校推薦)、総合型選抜(AO入試)という3つがあります。 AOや推薦での入学者が近年増え続ける一方で、国公立大学では一般選抜の募集人員枠が全体の約8割を占めています。国公立大学を志望する場合は、まずは一般選抜(一般入試)での受験対策が求められます。

国公立大学の一般選抜とは?

国公立大学の一般選抜(旧 一般入試)は、センター試験の後継テストとして2021年1月に行われる「大学入学共通テスト」と、2~3月に行われる「2次(大学個別)試験」の合計点で合否を決定するものです。 以下より、それぞれの試験について見ていきます。

選抜内容

大学入学共通テスト

大学入学共通テストは、本試験が2021年1月16日・17日に実施されます。
試験科目は、センタ―試験と同様6教科30科目が出題されることが決定しています。センター試験に比べて思考力・判断力・表現力を一層重視するテストが導入されます。
※2020年度までのセンター試験の場合、国公立大学の約7割が5教科以上を課し、なかでも国立大学の場合は8割以上が5教科以上を課しています。国公立は試験科目が多いことが想定される為、早めの対策が必要です。

2次(大学個別)試験

「前期日程」と「後期日程」を組み合わせて受験することが可能です。
※一部の公立大のみ「中期日程」も含めると最大3回の受験が可能です。 前期日程で合格し入学手続を完了すると、その後の試験を受けても合格できない仕組みになっている為、前期日程は第一志望校を受けるのがスタンダードです。

注意!国公立大学の一般選抜では、「大学入学共通テスト」と「2次試験」の配点比率は大学・学部によって大きく異なります。何を重視すべきか、志望校のホームページや受験情報冊子から情報を把握しておくことが大切です。

私立大学の一般選抜とは?

各大学が個別に実施する学力試験で合否が決まる選抜方法で、1月末~2月中旬が試験のピークとなっています。
試験日が重ならない限りは何校でも併願が可能であることから、大学入試の中でも多くの受験生が選ぶ入試方式です。また、同じ学部や学科であっても2つ以上の入試方式があり、併願できる場合がほとんどです。

主流とされているのは3教科の試験を受けるものですが、大学や学部、学科によって試験内容や配点は様々です。必ず志望校のページで情報を集めましょう。

私立大学の一般選抜方式の例

「3教科型入試」(学部別入試)

試験科目は文系が外国語・国語・選択科目(地歴・公民・数学から1科目選択)、理系では数学・理科・外国語を課すパターンが主流。募集人数が少ない特徴がある。また、同じ学部・学科で2日以上の試験日を用意した「試験日自由選択制入試」制度を利用すると、併願校との試験日程のバッティングを防ぐことができる。

「全学部統一入試」

全学部・学科が共通問題を使って同じ日に試験を実施する。一度の受験で複数の学部・学科へ出願することができる。

「得意科目重視型入試」

自分が得意な科目を活かせる試験方式。科目毎に配点が異なり、高得点を狙える科目のみで合否判定を行うなどの方法がある。一方、高倍率になる可能性もある。

「学外(地方)入試」

主要都市など大学所在地以外に試験会場を設ける方式。家から遠いところにある大学でも、最寄りの会場を選んで受験できるため、交通費や宿泊費の軽減や、複数回の受験が可能となります。

注意!私立大の一般入試は3教科型が主流ですが、ごく一部の大学では、2教科や1教科で受験できる大学もあります。科目数の負担が減る一方、高倍率になり易い為、受験科目を絞って志望校選択の幅を狭めないよう注意が必要です。

国公立・私立大学ともに
「大学入学共通テスト」で選択肢が増える

センター試験の後継となる「大学入学共通テスト」は、その受験科目によって複数の大学・学部に出願できる方式です。また、出願するだけで自動的に複数校の入試を受けたこととなると共に、その試験結果だけで合否が決まる大学もあります。

「大学入学共通テスト利用入試」はほとんどの場合、一般選抜と併願できるため、選択肢を増やしたい受験生に人気です。さらには、国公立大学の志望者の場合は、共通テスト利用入試の合否結果が出るのは、私立大学の一般選抜試験日より後になることが多く、一般入試も受けるのがスタンダードです。

試験科目はセンター試験と同じく6教科30科目で、問題を解くうえで必要となる知識は変わらないものとなります。しかし、学習指導要領の改訂により「知識」「技能」に加えて、「思考力・判断力・表現力」が問われる内容となる為、難易度が上がることが予想されます。

なかでも注目したいのが、「英語」の配点です。

センター試験(筆記200点、リスニング50点)に比べ、共通テストでは(リスニング100点、リーディング100点)リスニングとリーディングが1:1という配点比率になりました。英語4技能の中でも配点率が高くなったリスニング力の強化が求められます。

さらに、リスニングの音声読み上げは、センター試験ではすべて2回読みだったものが、共通テストでは1回読みと2回読みで出題される見込みです。リスニングの音声は、多様な話者による現代の標準的な英語が使用されるため、今後はより一層、実際のコミュニケーションで活かせる英語力が求められます。

※大学入学共通テストの配点比率と、実際の入試で各大学が決定する配点比率は異なります。必ず志望大学の詳細をホームページ等でご確認ください。

Point!

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